1.お葬式の意味

お葬式という言葉には意味があります。この意味を理解することで、お葬式を考えるにあたり様々なヒントになります。

お葬式の前日の夜に執り行う儀式を「お通夜」と言い、翌日のお葬式は、お葬式とも告別式とも葬儀とも言います。これは「お葬式」が二つの言葉を併せもっているからです。

葬儀 + 告別式 → 葬儀と告別式を合わせて「お葬式」と言います。

2.日本の宗教

現在では、日本には様々な宗教があります。伝統宗教として、仏教・神道・キリスト教・イスラム教などです。仏教には宗派があり、奈良時代からの南都六宗(法相宗・具舎宗・三論宗・成美宗・華厳宗・律宗)、平安時代に興った平安仏教(天台宗・真言宗)、鎌倉時代に興った鎌倉仏教(浄土宗・浄土真宗・臨済宗・曹洞宗・日蓮宗・時宗など)があります。また、幕末から明治維新以降に興った新宗教(創価学会・霊友会・立正佼成会・真如苑・天理教・金光教など)もあります。

3.お葬式の種類や形

〇「家族葬」と「密葬」の違い                                                                             よく昔の言い方で「密葬」と言い、最近は「家族葬」などと言われる方もいますが、これは明確な違いがあります。「密葬」とは、準備に時間の掛かる葬儀のことで、例えば有名人の場合、先に身内だけで葬儀を行い、後日一般参列者を招き「本葬」を行います。そして家族葬とは単独で行う葬儀で、後日改めて本葬を行うものではありません。

〇仏式葬                                                                                                                           これは日本人の約9割が行っている一般的なものです。僧侶の読経で見送る葬儀です。菩提寺がある場合はまずそちらに連絡をします。菩提寺があっても遠い場合などは、戒名は菩提寺からいただき、同じ宗派のお寺を紹介していただくなどします。菩提寺がない場合は、葬儀社に相談し、実家などと同じ宗派を紹介していただくなどの方法があります。

〇神式葬・キリスト教式葬                                                                                   神道式で行う葬儀を神葬祭といい、神社の神官が執り行います。一般に神社では葬儀は行いません(神道では死を「けがれ」と捉える)ので、自宅か斎場で行います。                                                                   キリスト教式葬は、所属している教会や縁のある教会に依頼しますが、ほとんどの葬儀は教会で行われます。

4.一般的なお葬式の流れ

逝去 → 安置 → 葬儀社との打合せ → 訃報の連絡 → お通夜 → 葬儀・告別式

5.葬儀社の種類

大きい種類で分けた三つの特長と詳細を紹介します。

①葬儀社(専門の葬儀業者)                                                                   葬儀のプロデュースをして葬儀の施行をします。複数の業者との連携で葬儀は施行されますが、他業者(花屋・仕出し屋・返礼品会社)などの窓口も一括で葬儀社が行います。

②冠婚葬祭互助会                                                                                                     冠婚葬祭を目的とした互助会等は、割賦販売法上「前払式特定取引業」ということになります。つまり会員が毎月、掛け金を積み立てるシステムです。

③JAや生協                                                                                        JAや生協は組合員だけでなく、組合員以外の葬儀も行っています。

次回は、供養についてです。